桑畑洋一郎のブログ

自己紹介めいたものはhttps://yoichirokuwa.hatenablog.com/entry/2022/01/21/130841にて。

クイズの種類と息子の成長

クイズの種類

息子がたまにクイズを出してくるんだけど、よくよく聞いてると、クイズにもいろんな種類があるんだな…ということに気付く。いや、以前から、意識してはいないけど理解してはいたんだろうけど、クイズを出されることが増えてきて、「ああ、クイズって種類があるんだ」と確認できた感じ。

クイズの種類といっても、「10回クイズ」とかそういった、ジャンルの話ではなくて、「何を求めているのか」で分類されるようなもの。どう分類できるかといえば、

  1. 出し手が不正解を想定してるタイプ(「分かんないでしょ」系クイズ)
  2. 出し手が正解を想定してるタイプ(「分かるやろ」系クイズ)

の3種。

 

不正解を想定してるタイプ

おそらくこれが一番一般的な、いわゆるクイズなんじゃないかと思うけど。問題の出し手が、「真剣に相手に考えてもらって、にもかかわらず不正解になる可能性が高いだろうor不正解を出してほしい」と思って問題を出す系のクイズ。「ブー、正解は**です」とか言いたいタイプのクイズなわけである。最近息子もよく「ピザって10回言って」とか言うんだけど、「10回クイズ」とかもこれなんだろう。

正解を出すことor正解を出す速さを競うようなクイズはこれで、テレビのクイズ番組で扱われるのはこの種のものなんだろう。

この種のクイズだと、不正解の方が問題の出し手は喜ぶ(なので10回クイズにわざと間違えないと息子の顔は曇る)。

正解を想定してるタイプ

一方、息子の出すクイズを聞いていて、「あ、こういうタイプのもあるな」って気づいた&息子の成長を感じたのがこの種のやつ。一般的ないわゆるクイズではないかもしれないけど、大人も結構出すことがあると思う。どういうものかというと、「今日は何の日でしょう」→「誕生日?」だとかその手のやつ。つまり、問題の出し手が、「(相手に記憶をよみがえらせてもらったりだとかして)正解を出してほしい」と思って問題を出す系のクイズ。これまた息子も最近出すようになってて、(前日「明日はケーキでも買って帰るかー」とか話してたことを覚えてて)「今日は帰りにどこに寄るんでしょう」とかそういうクイズを出してくる。

この手のはクイズ番組で扱われることはそんなに多分ないはず。

この種のクイズだと、先のタイプのものとは真逆で、正解の方が問題の出し手は喜ぶわけである(なのでケーキの話を忘れてたりすると怒られる)。

 

上の2つで分類できるかなーと思って考えてたんだけど、よく分からんものもあるなと気づいたので「謎」という分類も。

どういうものかというと、例えば(「年いくつ」?と聞かれて)「何歳に見える?」と聞くようなタイプのもの。正解を出してもおそらく喜ばれないし、不正解でも望ましくない不正解だと喜ばれないようなもの。息子もたまに、「今日遊んだ友達は誰でしょう。最初に『た』が付く人」みたいに、当ててほしいのかほしくないのかよく分からんクイズを出してくる。

こういうクイズも世の中に結構存在してる気がしてて、人間の関係って面倒くさいよなーと思ったりするわけだけれど。しかしこの手のクイズ、本当に謎だな。

 

まあそもそも

まあ、そもそもを考えると、クイズを出す―答えるってのは、(真剣に難問を作ろうとか解こうとかそういうのもあるとは言え)基本はコミュニケーションのとっかかりのような機能が強いことだと思うので。上記の2番目と3番目のように、解答してもらうことそのものが目的になっているというよりも、その後派生するやり取りだとかを期待してのクイズだとか、解答によって相手の思いを確認するだとか、そういった感じの性質をクイズが帯びるのは当たり前といえば当たり前なんだろうけども。

 

息子の成長

で、息子も上記3種のクイズを出すようになってきて、「あー、成長したなー」と思ったりして。

というのも、クイズの意味ってウィキペディアだと以下のような感じであり、

クイズ(Quiz)の英語での意味は、「(何か)質問すること」と 「知識をテストすること」 と、これらの名詞としての意味であり、日本語では後者の「知識を問う問題」の意味で使われている。出題者が既知の事実に対して質問をし、解答者がその質問に対する正解を答えるという遊び。あるいはその質問のこと。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA

(できるだけ難しい問題を出して)正解を答えることを競う遊びなわけである。この趣旨に沿うのは、上記の1つ目のタイプのもののみで、2つ目・3つ目のは本来のクイズとはちょっとずれたもの。

なのでクイズという概念を知った当初は、息子も1つ目の「不正解を想定してるタイプ」のクイズばっかり出してきてたんだけど、4歳くらいから2つ目・3つ目のクイズを出すようになり、「正解を出せるかどうか」ということそのものよりも、そこから派生するやり取りを期待するようになってきた感じ。

んで、2つ目・3つ目は、相手の知識量だとか、相手との関係だとか、そこで持たれるべき期待だとかを測ったor分かった上でないと出せないタイプのクイズなので*1、「息子も『人間関係(の距離)』みたいなものが見えるようになってきたんだなー」ってことが、出されるクイズの種類の変化から見えてきた感じ。

多分いわゆる「心の理論」*2とかと関係しそうな話なんだけど、それはさておき、人間が成長するってのは、身につけた処世術をどんどんややこしいものにしていくってことでもあるんだなーとしみじみ感じたりする。

*1:「今日はどこに寄って帰るんでしょう」なんてクイズを約束した相手以外に出したら意味が変わるし、仕事先の人との話から「いくつに見える?」と聞いたら変な人である。

*2:これきちんと考えたら何だかいろいろありそうだなって思ったりしてるけどとりあえず。